おすすめ韓国映画

  • 8人の別れを描いた映画「サッドムービー」

    8人、つまり4組の『別れ』を描いた映画、サッドムービー。オムニバスではなく、さりげなく絡み合うあたりが、とてもよくできた映画、だと思う。

    危険にさらされている仕事をしている消防士×その恋人の手話アナウンサー
    女はプロポーズを待っているが、命にかかわる危険な仕事をしている男は、なかなかプロポーズをできずにいた。消防車のサイレンが聞こえるたびに胸が張り裂けそう…。女は、消防士をやめてほしいと思っている。

    そんなとき、火事のニュースが舞い込むのだった。

    フリーターの男×恋人の女
    このままじゃ何も変わらない、と、フリーターの男に愛想をつかし、冷たく別れを告げた女。彼女の心を取り戻すために男がはじめたのが、”別離代行業”。つまり、別れを告げられない人に代わって、別れを告げる、というもの。

    チャ・テヒョン演じる、ちょっぴり情けない男がはじめた別れを請け負う仕事が、『サッドムービー』のスパイスとなっている。

    一目ぼれされた男×顔にやけどを負った聴覚障害の女
    遊園地で白雪姫の着ぐるみの中にはいっている女は、ある日、遊園地で絵を描く一人の男に一目ぼれをした。ちょっとずつ彼に近づくも、やけどを負っていることが負い目となり、顔を見せることができないでいた。

    忙しいママ×小学生の息子
    仕事に忙しい母親は、小学生の息子にかまうことができず、うとましく思うこともあった。しかしある日、事故で入院することになった母親。病院のベッドで寝る母親に、息子は、たくさん一緒にいれて嬉しい、と思うのだった。

    4組ともにそれぞれの『別れ』が待っている。
    不器用ゆえに気持ちを上手く伝えられない彼らは、別れを前に、自分の思いと素直に向き合えるのだった。

    サッドムービー

  • 何度見ても泣ける映画『私の頭の中の消しゴム』

    スジンが、一つの恋の終わりに打ちひしがれ、町をブラついているときに出会った男性チョルス。その時は一瞬の出会いだったが、やがて二人はまた出会い、恋に落ちる。

    スジンとの出会いによりチョルスは建築士の資格をとり、仕事に邁進するようになる。そして結婚。二人の家を建てようとスジンを連れて行った場所は、太陽の光が眩しい開放的なとても素敵な場所。

    幸せすぎる二人。

    しかし、「健忘症なの」と以前より笑って言っていたスジンの様子がおかしくなる。

    自分の家に帰る道がわからないのだ。

    そして…チョルスが仕事場に持っていった、愛妻弁当。ひとつはご飯の入った弁当箱。そしてもう一つの弁当箱を開けると、そこにもご飯がはいっていた。

    医師よりアルツハイマーだと告げられるスジン。肉体的な死より精神的な死がくると説明を受ける。

    そんなスジンがチョルスに言った言葉が、「私の頭の中に消しゴムがあるんだって。」という悲しい名台詞。

    …。

    医師から、なにもかも忘れてしまい、肉体的な死より精神的な死がくると宣告された、ソン・イェジン演じるスジンの、どうしていいかわからない絶望感は、見ていて胸が痛くなる。

    そして、スジンの頭の中から消えてしまった、チョン・ウソン演じるチョルスの、やり場のない悲しみ。

    まだすべての記憶が消えてしまったわけではないスジンが、ふとチョルスのことを思い出す。記憶の残っているうちにチョルスに思いのたけを伝えようとつづった手紙には涙。

    私の頭の中の消しゴム

  • 忘れられない人、映画『バンジージャンプする』

    イ・ビョンホン演じる、大学生のソ・インウは、同じ大学に通うテヒに一目ぼれをし、彼女が受けている授業にもぐりこむようになり、ちょっとずつ彼女に近づく。

    やがて恋人同士となった二人は楽しい時間を過ごすが、ある日、約束をした駅に、テヒが現れることはなかった。

    それから10年以上の時がたち、ソ・インウは、教師となり教壇に立っていたが、教え子の一人の男子生徒が気になり始める。

    かつて愛したテヒと自分の思い出の曲を携帯の着メロにしていたり、テヒが口にしたことと同じようなことを言う、この男子学生はいったい何者…?

    大学生のソ・インウと、教師になったソ・インウはもちろん同じイ・ビョンホンが演じているのだけれど、野暮ったい大学生から素敵な男性と、同時期に演じているとは思えないその外見の変貌ぶりにまず驚く。

    そして、かつて愛した人と重なる男子生徒に対して理性を抑えようとする葛藤や、「いったい誰なんだ!」抑えきれなくなり声をはりあげる場面など、見ているこちらが苦しくなってしまう、その演技に目をそらすことができない。

    ずっと忘れらない人と時間を越えて再びめぐり合う、愛を描いた物語。

    バンジージャンプする

  • 二組の男女の恋愛模様を描いた映画『純情漫画』

    「役所で働く30歳の男性×同じマンションに住む女子高生」
    「同じく役所で働く青年×彼が一目ぼれをした年上の女性」

    ごく普通…とまではいかないけれど、どこかにありそうな二組の恋愛模様が描かれており、「この二人はどうなってしまうんだろう!!」というハラハラや、「悲しい…。」なんて涙は、ない。

    ただ、ちょっぴりせつない。

    見ていたくなるきれいな映像と、登場人物がかもし出す雰囲気、とくに、二人の年上の男女の雰囲気が、”ラブコメディ”という言葉から想像される軽さを打ち消している。

    ”やさしくていい人”な雰囲気が見事に伝わってくる役所で働く30歳男性キム・ヨヌ。
    ”いい人”の押し売りではなく、安心感を与える独特の雰囲気は、見ていて飽きない。

    彼がいくら「さびしい。」とか「一人だから」と口にしても、なぜか悲壮感を感じさせない不思議な存在感。

    そして、一目ぼれをされる年上の女性ハギョン。
    ”きれいなお姉さん”という言葉がピタリと当てはまる彼女は、フッとどこかに消えていってしまいそうな”自由”な感じと、心に抱える”寂しさ”が、年下男性を翻弄している。

    一方の年下組みは、素直になれないところがとても可愛らしい女子高生と、年上女性に一途に思いをぶつけてゆく、かわいい年下男性。

    そんな4人がみんな、恋に不器用なところが、いじらしくって、ずっと見守っていたくなる。

    純情漫画

  • 純粋な恋心を描いた映画『春の日のクマは好きですか?』

    邦画『リンダ・リンダ・リンダ』に出演していたペ・ドゥナが主演の『春の日のクマは好きですか?』は、タイトルの可愛らしさからわかるように、きわめて純粋な恋心を描いた映画。

    それは、顔も知らない声も知らない人に恋心を抱く、ペ・ドゥナ演じるヒョンチェもそうだし、ヒョンチェをただまっすぐに思う、男友達のドンハの思いも、そう。

    図書館で借りた画集に書かれていた愛のメッセージが自分に向けたものだと舞い上がり、書いた相手を探していくヒョンチェ。

    恋をしている女の子の可愛らしさがにじみ出ていて、喜怒哀楽が愛くるしく、表情がなんとも可愛い。

    一方で、ヒョンチェが好きでたまらないドンハの、まっすぐな愛情表現も、純真な心があらわれていて、キュンとくる。

    純粋な恋心を思い出したい方に、おすすめ。

    春の日のクマは好きですか?